アメリカの国立公園行きたい放題年間パス、”America the beautiful" ($80) を購入した記念に、さっそくオリンピック国立公園に行ってきました。オリンピック国立公園はシアトルの西に位置するオリンピック半島にあり、氷河を抱いた山並み、世界的にも珍しい温帯雨林、それに、風光明媚な海岸が一度に楽しめるところですが、今回は日帰りなので、ハリケーンリッジというオリンピック山脈の山並みを見渡すことができる場所にだけ行ってきました。
シアトルからオリンピック半島へはタコマ周りでフェリーを使わずに行くことも可能ですが、いままで車でフェリーに乗ったことがないので、この機会に挑戦してみることにしました。ちょっとドキドキでしたが、フェリー乗り場への案内板をたよりに、エドモンズ (Edmonds) のフェリー乗り場に着くと、料金所のブースがあり、ここでクレジットカードでお金を払うと、「レーン1番、2番で待っててね」と言われました。料金所の先に見えるレーンにはすでに何台も車が並んでいたのでその後ろに車を止めました。どうやら、ここで乗船時間になるまで車で待っていればいいようです。で、時間になって前の車に付いて走っていくと、係の人のスムーズな誘導のおかげでなんにも難しいこともなくフェリーに車を積むことができました。何事も、「案じるより産むが易し」ですね。
30分ほどの船旅を楽しんだ後、キングストン (Kingston) でフェリーを降り、104号線、101号線と走ってポートエンジェルスの街に着くと、ハリケーンリッジはすぐそこです。ところが、ハリケーンリッジに行くにはどこかの道で左折しなければいけないのですが、それがよく分かりません。国立公園ビジターセンターの小さな案内板が出ていたので、そこを曲がってみるとハリケーンリッジへの道はそのビジターセンターを過ぎてすぐのところから始まっていました。とりあえず、道に迷わずにすみラッキーでした。
ファン・デ・フカ海峡を遠くに眺めつつ、くねくねした道を30分ほど登ると、ハリケーンリッジに着きました。もうシーズンのピークを過ぎているせいか、駐車場も結構空きがあって、ハリケーンリッジのビジターセンターすぐ近くに車を止めることができました。
ビジターセンターで姪へのおみやげを買い、ハリケーンリッジ周辺を散策できるトレイルに散歩に行きました。山並みがきれいだったこと以上に僕たちを楽しませてくれたのは3頭のシカでした。
日帰りなのでハリケーンリッジはこのへんにして、次に向かったのはポールスボー (Poulsbo) の町です。キトサップ半島にあるこの小さな町はノルウェー人によって作られた町で、ノルウェー風の街並みがきれいなところです。レベンワースやウィンスロップのように、観光のために人工的に作ったというのでないところに好感が持てます。
104号線から3号線、305号線と走り、ポールスボーの街近くまで来たところでまたまたどこで曲がったらいいのか分からず悩んだのですが、適当 (*) に右に曲がるとこれまたビンゴで 、ポールスボーの小さなダウンタウンがすぐに見えてきました。ノルウェーの旗とたくさんの花がメインストリートを埋め尽くし、6時過ぎの夕日を浴びた小さな港にはたくさんのヨットが係留されていました。その光景を目にしただけでも、この街に来てよかったと思いました。
夕飯は、メインストリート沿いで見つけたおいしそうなベーカリー (Sluys Poulsbo Bakery; **) でパンを買い、海沿いの公園で夕日を浴びながら食べました。日曜の夕方ということで、ほかに観光客もおらず、のんびりとした贅沢な時間を過ごすことができました。
帰りのフェリーは、ベインブリッジからシアトルのダウンタウン行きのフェリーに乗りました。元々は、帰りも行きと同じキングストンからエドモンズへのフェリーに乗るつもりだったのですが、船上からダウンタウンの夜景が見られるのではと期待して、予定を変更したのです。で、これがまたビンゴ(笑)。船に乗っている間にすっかり日が落ちて、船上から眺めるダウンタウンの夜景は想像していたより美しかったです。船が揺れるのでうまく写真に撮れなかったのが残念でしたが、一枚だけ載せておきます。
(*) 後で調べたら、NE Hostmark St.という通りを右に曲がったようです。
(**) 人気店のようです。絶え間なくお客さんが来ていました。買ったパンはみなメチャクチャ甘かったです。ノルウェー風でも、さすがはアメリカといった感じです。店員さんが親切で好感持てました。